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稚内に震災がれき?

とりあえず、記録しておきます。
いずれも2012年3月9日の記事です(下線は引用者)。

■読売新聞
震災がれき 稚内市処理へ / 最大10万トン  正式表明、道内で初
 東日本大震災で発生した震災がれきの処分について稚内市は8日、市内の廃棄物処分場での受け入れを表明し、最大10万トンの受け入れが可能とした。道内には、受け入れに前向きな姿勢を見せている自治体・一部事務組合などは計11団体あるが、道によると、具大量を提示して受け入れを正式表明したのは稚内市が初めて。道は同日、今月中旬にも、受け入れに前向きな団体への打診を始めることを決めた。
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 稚内市の工藤広市長は、同日の市議会一般質問で、「被災地の復旧復興は、日本全体で協力して取り組むべき課題。協力を惜しむものではない」と受け入れを表明した。ただし、受け入れに際しては「市民の安心、安全を第一に適切に判断したい」とした。
 同市は、一般廃棄物最終処分場で3万トン、産業廃棄物処分場で、がれき、廃プラスチックなど安定5品目7万トンの受け入れが可能としている。運搬には、港の利用も考えられるという。
 震災がれきの広域処理は、国から協力要請を受けた都道府県が、自治体などの受け入れ量を調査。国が被災地に情報を伝え、被災自治体と受け入れ可能自治体などとの間で委託契約を結ぶことになっている。
 道は高橋はるみ知事が、2月17日の記者会見で「隣同士の東北地方を助けたい」と述べ、前向きな姿勢を示した。今月中旬から、昨年10月の意向調査で前向きな回答をした11団体、2月の説明会に出席した自治体などを対象に、処理可能量や種類の聞き取りを開始。国への情報提供をとりまとめる。
 受け入れ自治体などは、量などを盛り込んだ「受け入れプラン」(仮称)を作成し、被災市町村と協議して委託契約を結ぶ。
 環境省によると、焼却施設や処分場周辺での放射線量の調査費用や、住民説明会の開催費の全額を国が負担するほか、最終処分場を建設している自治体については、工期短縮にかかる整備費を補助する方針。
 道内の自治体は、国とは別に、道独自の放射線量の調査を求める声が強く、道は国に、自治体が独自に放射線量を調査する場合の費用負担を求めていた。野田首相が4日、放射線量に関して国が財政支援をする方針を明言したのを受け、道は「財政面の懸念がなくなり、自治体に提案する環境が整った」と判断。自治体への打診など具体的な行動に出ることにした。
 受け入れでは、苫小牧市が昨年12月、市議会特別委に提出された、受け入れ拒否を求める陳情を全会一致で否決し、受け入れ容認の姿勢を示している。

■北海道新聞
稚内市長 受け入れ表明 / 震災がれき 市民の安全確保条件
 稚内市の工藤広市長は8日、定例市議会の一般質問で、東日本大震災の被災地で発生したがれきの受け入れについて「震災発生直後から道を通じ、環境省に協力を行う旨を回答している」と述べ、要請があれば受け入れる考えを明らかにした。
 工藤市長はその後の取材に「市民の安心が確保されないと難しい」と述べ、放射性物質の基準をクリアするなど「条件付き」の受け入れであることを示した。市によると、受け容れ場所は一般廃棄物最終処分場と産業廃棄物処分場を想定しており、最大10万トンの受け入れが可能という。
 昨年10月に道が行った受け入れに関する調査で、11市町・一部事務組合が条件付きで受け入れの意向を回答。宗谷総合振興局によると、この中に稚内市は含まれないという。

■毎日新聞
がれき受け入れ 稚内市が前向き
 稚内市の工藤広市長は8日の市議会一般質問で、東日本大震災で発生したがれき受け入れについて「道を通じて環境省から照会があり、協力したいと返答した」と前向きな意向を示した。毎日新聞の取材に対しては「国の基準で安全・安心が確認できるものであれば、何とか被災地を応援したい」と述べた。
 市によると、受け入れ可能な量は、一般廃棄物が3万トン、産業廃棄物が7万トン。実際に受け入れる場合は、産廃に含まれない木材を分別しなければならないなど、課題もあるという。道の調査では、震災がれきを11町村・一部事務組合が受け入れる意向を示しているとされるが、道は自治体名を公表していない。
 一方、夕張市の鈴木市長は同日の記者会見で「夕張での受け入れには必然性がなく、不可能だと思う」と、否定的な考えを示した。

■日刊宗谷
昨年4月に「可能」意思表示 / 岩手県 宮城県 “がれき”受け入れ /
工藤市長定例会で答弁

 昨年3月の東日本大震災で発生した岩手、宮城県の“がれき”の受け入れについて、稚内市では昨年4月に「受け入れ可能」と意思表示していたことが、8日に行われた定例市議会一般質問の川崎眞敏議員(無所属)の質問で明らかになった。工藤広市長は「震災がれきの受け入れ、処理方法等の情報不足や様々な懸念があることから、安全に対する確保を十分に図りながら適切に判断していく」などと答弁した。 
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 市によると、震災発生後の昨年4月13日に、環境省から宗谷総合振興局を通じてがれき受け入れに関する調査票が届き、メールや口頭で「受け入れは可能」と伝えた。現行の廃棄物処理法の範囲内では、市内では一般ゴミ、産廃の最終処分場合わせて最大10万トンの受け入れが可能。受け入れはコンテナ船などを使って港からを想定しているという。
 ただ、放射能問題など懸念材料が多く、市の担当者は「放射線量が100ベクレル以下のがれきは安全震災がれきと言われているが、そもそもそれが安全なのかも分からない。まずは国にしっかりした安全の基準を示してもらうことが条件。そのうえで安全かどうかを判断し、市民への説明会、漁業、農業関係者らと協議のうえ、受け入れるかどうかを決めたい」と話す。また、「国と都道府県の責任を明らかにすることが絶対条件」とも。工藤市長も「稚内市と被災地域は関わりが深く、協力したい気持ちは山々で積極的に協力していきたい。ただし市民の安心・安全が最優先」と慎重な姿勢を見せる。
 ただ、昨年4月13日に届いた調査票には、受け入れ可能量などの記入欄もあり、更に回答は同日中とされたため、この時点ではメールや口頭でのみ伝え、調査票での回答は控えた。同局ではこれを「調査票での回答ではなかったので、明確に意思表示をしていない」と判断。このため、稚内市では「受け入れ可能」としていたのだが、結果的に環境省にはその意思が届いていなかった。その後の追跡調査もなかったようで、情報収集の面で問題がありそうだ。
 同局によると、管内では一般廃棄物処理施設を有する自治体、民間業者など12か所を対象に調査を行ったが、昨年4月13日時点での回答は、稚内市を除いては3か所で受け入れ可能、6か所は文書、メールで受け入れ困難、2か所が電話で受け入れ困難と回答してきたという。

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現段階で思いつく論点は以下の通りです。

・日刊宗谷によれば、4月13日の時点で「即日回答」を求められたということですが、まずそのような調査方法が理不尽であるということと、それに即答してしまうという対応の問題。当時はまだ内部被曝についての認識が広まっていませんでしたから、「ただのゴミ」の一種として善意から答えたのかも知れませんが、手続き的には無理があったとは言えないでしょうか。「即答できない」と回答するか、回答しないというのが正解だったのではないかと思うのですが、お役所の掟では“お上”にはそのように振る舞わなければいけなかったのかも知れません。

・読売新聞等によると、「一般廃棄物最終処分場で3万トン、産業廃棄物処分場で、がれき、廃プラスチックなど安定5品目7万トンの受け入れが可能」「港の利用」「木材を分別しなければならない」などいつの間にか随分と具体的なプランとなっているようです。稚内市固有の“ゴミ問題”は大丈夫なのでしょうか。既存の政策の大幅な変更をもたらすとすれば、行政主導でそこまで具体化していいものなのか疑問に思います。そしてもちろん、放射能問題が加わりますから、単に物理的な処分場のキャパシティの問題ではないはずです。「何で勝手にそこまで進めているんだ」「市議会軽視だ」と議場が騒然とするようなことはなかったのでしょうか。

・「安全・安心」の判断を誰がどのような手順で決めるのでしょうか。日刊宗谷によれば、「安全かどうかを判断し、市民への説明会、漁業、農業関係者らと協議のうえ、受け入れるかどうかを決めたい」とありますが、国が「安全だ」と言明すれば自動的に市も「安全だ」という立場をとってしまいそうな危惧があります。あとは“協議”というよりも“説得”になってしまう可能性がなきにしもあらずでしょう。そういえば、ここに市議会への言及がないけれども、まさかそこを飛ばすわけではないですよね。

・なにより、これで「稚内が震災がれき受け入れ」が既成事実であるかのように報じられたこと。特に読売の見出しは、もう変更がきかないものであるような印象を与えます。読売が「札幌は受け入れ否定」「夕張も『不可能』」、道新が「夕張は『不可能』」という記事と並べているため、稚内の突出が際立ちます。心配なのは、稚内の「正式表明」が美談のように語られ、受け入れない自治体はわがままだ、住民エゴだ、という方向に世論が誘導されること。読売で紹介されていた上田札幌市長の「放射性物質は拡散させないのが原則。被災地には申しわけないが、現場で押さえ込んで、国の責任で管理すべきだ」という主張の方が正論のように僕には思えます。「復興支援とはがれきを受け入れること」になってしまって、放射性物質も事故責任も拡散させてしまう結果になってはいけないでしょう。
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